スマホの熱中症!?暑さの危険
この記事の最終更新日は【2022.08.06】です。内容が古い可能性があります。
こんにちは!VIT-SHOPです(^^)/
お祭りなどの行事が開催され、外出する機会が増えていると思います♪
車でおでかけの際には、スマホ(スマートフォン)にカーナビアプリをインストールして活用している方も多いでしょう。また、ダッシュボードの上にスマホを置かれる方もいらっしゃると思います。
しかし、これからの季節、注意したいのが車内の温度上昇によるスマホへの悪影響です。
今回は、夏の暑さとスマホに関するお話です!車内で頻繁にスマホを使用される方、スマホを放置される方は是非お読みください!
もくじ
スマホは高温に耐えれない
正常なスマホであれば日常生活で、「熱い!」と感じるまで発熱することはありません。
しかし、スマホの冷却性能はそれほど高くありません。
スマホの耐熱性能としては、
iPhone(アイフォン):0℃~35℃
Android(アンドロイド):0℃~40℃
とされています。
※Androidは機種によって異なる場合がございます。
スマホなどの電化製品は少なからず発熱しているものです。安全のため、スマホに搭載されている様々な温度センサーにより管理されており、高温になると操作できないようにロックがかかることがあります。
しかし、気温など周囲の環境でスマホが高温になっている場合はどうでしょう。スマホにロックをかけても意味がありません。
また、あくまで上記は耐えられる温度であり、iPhoneの使用に最適な温度は16℃~22℃とApple公式サイトに記載されています。
そのため、猛暑日(最高気温が35℃以上の日)や夏の車内などはスマホには適していない環境といえます。
夏の車内はどれくらい暑い?
夏は気温が高く、朝にも関わらず車に乗り込んだ瞬間に汗がブワっと噴き出ることもしばしば...。そんな暑い車内ですが、何℃になっているかご存じでしょうか(・・?
ある企業による実験の結果です。
車内最高温度 | 車内平均温度 | ダッシュボード最高温度 | |
対策なし(黒) | 57℃ | 51℃ | 79℃ |
対策なし(白) | 52℃ | 47℃ | 74℃ |
サンシェード装着(白) | 50℃ | 45℃ | 52℃ |
窓開け(3cm)(白) | 45℃ | 42℃ | 75℃ |
エアコン作動(白) | 27℃ | 26℃ | 61℃ |
この実験は午後12時から4時間、駐車条件の異なるミニバンを5台用意し、炎天下における車内温度を測定したものです。何も対策しない車両2台と、サンシェード装着車両、窓を3cm開けた車両、エアコンを作動させた車両です。ボディカラーは何も対策をしない車両の1台が黒、それ以外の4台が白です。
エアコンを作動させていた車両以外の4台はすべて車内の平均温度が40℃を超える結果になっています。特にボディカラーが黒の車両は、車内の平均温度が唯一50℃を超えており、熱を吸収しやすい色は暑くなると証明しています。
また、エアコンをOFFにして5分が経過するとWBGT(熱中症指数)が警戒レベルになり、15分で危険レベルに達します。
※WBGT(熱中症指数)とは、人体の熱収支に影響の大きい気温、湿度、輻射熱の3つを取り入れた指数で、暑さ指数とも言います。
しかし、この暑い車内も活用方法があります。
方法は簡単で、布団やまくらなどを車内に入れるだけです。こうすることで、高温になり潜んでいるダニなどが死滅し、フカフカになります。
天日干しするより効果的ですので、車を使用しないときに試してみてはいかがでしょうか。
温度が上昇したスマホはどうなる?
スマホには高温になると安全回路が動き、操作ができないようロックがかかる機種が多くあります。
具体的には「本体温度が上昇したのでスマホ保護のために画面をオフにします。」といった警告が表示され、画面がオフになります(スマホがスリープモードへ移行する機種もある)。その後、スマホの温度が下がればまた使えるようになります。
スマホを使用していて負荷がかかり、普段より発熱しているくらいであれば、温度が下がるのを待てば問題ないでしょう。しかし、普段から発熱がひどい場合は、バッテリーの劣化が疑われます。
また、注意すべき点は、スマホの高温によるリチウムイオンバッテリーへの影響です。スマホなどの電化製品に使用されているリチウムイオンバッテリーは熱にとても弱い性質があります。スマホを長時間炎天下に置いた結果、内蔵するリチウムイオンバッテリーが膨張(肥大化)するケースも確認されています。リチウムイオンバッテリーの膨張は、製造から年数が経っているバッテリーのほうが起こりやすく危険とされています。
他にも、リチウムイオンバッテリーが熱によるダメージを受けることで、
- スマホの動きが遅くなる
- フリーズする
- 強制的に電源がOFFになる
- 勝手に再起動する
- 起動しなくなる
などの問題が発生します。
夏はスマホの寿命を縮める可能性の高い季節です。しかし、暑い環境にスマホを長時間置かないようにするだけで寿命は変わります!
リチウムイオンバッテリーの劣化
スマホのバッテリーが100%になった後、長時間充電器に繋いでいませんか?
実はその行為は危険で、バッテリーの劣化を早めているかもしれません。
劣化したバッテリーには
- スマホが熱くなる
- バッテリーの減りが早い
- 勝手に再起動する
- 充電器とつなげてもバッテリーがたまらない
- バッテリーが膨張している(液晶や背面パネルが圧により浮く)
などの特徴があります。
「劣化したバッテリーや膨張したバッテリーでも使えるならいい。」と言われる方が稀にいらっしゃいますが、この状態での使用はとても危険です⤵
リチウムイオンバッテリーは充放電の際に熱を発生しますが、劣化や膨張しているバッテリーだと、この熱の制御が不可能になってしまいやすいです。これを熱暴走といいます。リチウムイオンバッテリーが熱暴走を引き起こすと、異常な発熱・温度上昇が続く状態に陥り、最悪の場合は発火・発煙や火災といった事故にまで発展します。
また、リチウムイオンバッテリーが発火や異常発熱を起こす事故は、ここ数年の間に実際にいくつか発生しています。
2017年、サムスンのスマートフォンである「Galaxy Note7」のリチウムイオンバッテリーが異常発熱を起こし、リコールになりました。こちらはバッテリーの物理的なゆがみや製造不良が原因でした。
メーカーもリチウムイオンバッテリーが熱暴走状態に陥らないよう、過充電や過放電にならないようプログラム制御を行ったり、発熱しても発火しない難燃剤の使用や、高温状態での反応の物理的な遮断といった工夫を施しています。
とはいえ、リチウムイオンバッテリーは熱暴走の危険性がある製品であること、高温環境や経年劣化で熱暴走のリスクを高めてしまうことを理解しておく必要があります。
そこで、リチウムイオンバッテリーが熱暴走を起こすメカニズムを解説します。
物理的なメカニズム
リチウムイオンバッテリーの本体自体が物理的に破損することで熱暴走を起こします。
リチウムイオンバッテリーの内部は正極側と負極側を別々の電解液で満たしており、それをセパレータと呼ばれる仕切りで分けています。セパレータをリチウムイオンが少しづつ通り抜けることで、充放電を行います。リチウムイオンバッテリーは、リチウムイオンが行き来することで、充電と放電を使い分けているのです。
熱暴走は、このセパレータが何らかの物理的な要因で破れてしまい、正極と負極がショート(短絡)することで引き起こされます。物理的な原因として挙げられるのは、衝撃や圧迫、鋭利な物による破れなどです。
正極と負極がショートすると、ショートした部分に非常に大きな電流が流れることで、発熱します。
さらに、正極・負極と電解液との反応や電解液自体の分解反応、ショート時のスパークや正極の結晶構造の崩壊、放出された酸素による燃焼反応など、様々な発熱を伴った化学反応が誘発され、熱暴走へと発展し、最悪の場合は発火や火災にまで発展します。
電気的なメカニズム
もう一つの要因が、リチウムイオンバッテリーの過充電や過放電といった電気的なメカニズムによるものです。特に過放電は、熱暴走を引き起こしやすいです。
過充電されると正極の電位が上昇し、電解液が酸化分解され、発熱します。
この発熱によりセパレータが徐々に収縮し、電極端部のセパレータがなくなりショート(短絡)が発生することで、物理的なメカニズム同様に化学反応が誘発され熱暴走に至ります。
バッテリーは交換できるの?
劣化したバッテリー・膨張したバッテリーを使用し続けるのは、とてもリスクのあることというのは説明しました。
ここで気になるのは「それらのバッテリーはどこで交換すればいいのか」だと思います。
すぐに思い浮かぶのは、メーカー(通信キャリア)でバッテリーを交換してもらう方法です。
メリットとしては、純正品のバッテリーと交換され、メーカー保証期間内であれば、保証も有効のままにお手元に戻ってくることです。
しかし、メーカー修理に出すとデータ保持が保証されないため、修理に出す前にデータのバックアップや移し替え作業をしないといけません。保証が適用されれば費用も安く済みますが、適用されない場合は高額になる場合もあります。また、修理に掛かる日数も2週間~1ヵ月と長くなりがちです。
スマホのメーカー修理を躊躇する理由としては、
「スマホの修理するとデータが消える」
「手元にスマホが無いと困るから、修理はちょっと・・・」
といった意見が殆どだと思います。
このような不便さが煩わしく思い、修理したくても修理出来ないという方が多いのです⤵
即日でバッテリー交換をする方法
そこでオススメなのが、街の修理店でスマホのバッテリー交換をしてもらう方法です!
街の修理店では基本的に純正品ではなく、互換性のあるバッテリーを使用しており、メーカーには「改造品」とみなされ、メーカー保証が無効になる場合がありますが、メーカー修理と違いデータを保持し、修理時間も最短10分と不便さを感じることはありません。
とはいえ、互換性のあるバッテリーだと不安に思われる方もいると思います。
そんな時は、バッテリー交換時の保証期間を確認してみてください。保証期間が1週間~1ヶ月と短い修理店は要注意です。保証期間が短い場合、その修理店がバッテリーの品質に自信がないという可能性があります。低品質なバッテリーは基板が壊れる原因になったり、熱暴走がすぐ起きたりしますのでご注意ください。
また、PSEマークのあるバッテリーを使用しているかも重要です。PSEマークの無いバッテリーは品質が保証されていないのと同じです。
※PSEマークとは、電気用品の安全性確保について定められた「電気用品安全法」の基準をクリアした電化製品に付けられるマークのことです。
その他にも修理可能なスマホ(機種)が多い修理店もオススメです。
Androidは種類が多く、機種によって内部構造が異なります。様々なスマートフォンの修理が出来る修理屋は、その分だけ技術力が高いと言えます。一度ホームページなどから修理対応機種一覧などを見てみるといいかもしれません。
街の修理店を選ぶ際、どこに決めるか迷われると思います。そんな時は上記の項目を確認してみてはいかがでしょうか♪
スマホ以外の機器も暑さには要注意
ワイヤレスイヤホンやモバイルバッテリーを普段から持ち歩いている方も多いと思います。
これらにもリチウムイオンバッテリーが搭載されているため、発火・発煙や火災などの事故に注意が必要です。近年では出荷台数が増えたことにより、事故情報が増加傾向にあります。
事故事例としては、就寝中に発熱し触れて火傷したケース、インターネット通販で購入したワイヤレスイヤホンを充電していたところ発火したケース、車内にモバイルバッテリーを30分置いてたところ発火し廃車になったケース、カバン内のモバイルバッテリーが破裂し両足を火傷したケースなどがあります。このほかにも様々な事故情報があり、消費者庁では注意を呼びかけています。
また、ワイヤレスイヤホンやモバイルバッテリーだけでなく
- ノートパソコン
- シェーバー
- 電動工具
- ゲーム機(Switchなど)
- オーディオプレーヤー
- コードレス掃除機
- ワイヤレススピーカー
などの電化製品もリチウムイオンバッテリーが搭載されています。
そのためスマホと同様に高温の環境に放置、長時間の充電は控えるようにしましょう。バッテリーの劣化を感じたら、大事に至る前にメーカーや街の修理店に相談してみましょう。
まとめ
2022年の夏は平年より気温が高くなると予想がされており、最高気温が35℃以上の猛暑日が続いたり、フェーン現象が起こりやすい場所では40℃前後の酷暑になる日も出てくると言われています。
※湿潤な空気が山を越えて反対側に吹き下りたときに、風下側で吹く乾燥した高温の風のことを「フェーン」と言い、 そのために付近の気温が上昇することを「フェーン現象」と呼びます。
熱中症に気を付けると共に、スマホなどのリチウムイオンバッテリーを搭載している電化製品を持ち運ぶ際には、炎天下の車内など高温になる環境は避け、熱暴走を起こさないように細心の注意を払いましょう。
また、増加傾向にある事故を減らすためにも、自分の身を守るためにも、劣化・膨張したバッテリーは早期に交換することをオススメします。
「スマホのバッテリー交換くらいなら出来そう」とご自身でスマホを分解し、ドライバーが合わずネジが舐めたり、ケーブルを断線させたり、パーツを破壊させてしまう方がいらっしゃいます。
バッテリーを無理に外そうとすると発火の原因になる場合もあり大変危険です。余計に修理費用が高くついたり修理不可能な状態になってしまうケースもありますので、スマホのバッテリー交換は信頼できる街の修理屋にお任せしましょう!
当店ではスマホのバッテリー交換ができます♪
VIT-SHOPは富山店と高岡店がございます!お近くの店舗にご来店ください♪
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